2024年11月8日金曜日

お月様のうた12(全12)


しばらくすると、また誰かの泣き声がします。
「うわ〜ん!」
小さな男の子がうなされているようです。
夢の中では、白いシーツのおばけが飛び回っています。
「待て、待て〜。」

隣町のお月様のいる空にも響いてきました。
(よしよし‥)
お月様はまた、しずかにかたむいてから、
男の子の住む町へとすすんでいきました

 

ふーちゃんは、夢の中で
愉快な怪物といっしょにステップを続けました。
足元はお気に入りの赤い長靴をはいています。

枕元には一つ残った銀の音符が
優しくゆれていました。
 
おわり 〜ピン ポロロン