2023年2月8日水曜日

おしゃべりなうさぎの光る石の話7(全15)

 











その日の夜も流れ星を一つ見て、

とてもいい気分で巣穴にもどりました。

でもしばらくすると、

外から石ころみたいな何かが

ころころところがってきて。

 

それがいやにトゲトゲ、ゴツゴツしていてね。

最初はハリネズミと間違えた程でした。

わたしが

「ずいぶんとがたぼこしているなあ」って言ったら、

その石ころは

「ぼく、まだ一人前の星じゃないんだ」

なんて言うんですよ。

なんと星のこどもだったんです。

ほら、あの夜空にピカピカしているお星様のですよ。

 

                  〜つづく

 

2023年2月7日火曜日

おしゃべりなうさぎの光る石の話6(全15)

 













でもね、それを聞いて

(はあ、なるほど)って思いましてね。

確かに満月の夜なんか、

特にどきどきして眠れなかったんですよ。

わたしはね、だったらいっその事

ゆっくり月をみた後にベッドに入れば、

きっとうまくいくんじゃないかと考えました。

 

それで寝る前はいつも星を数えたり、

月をながめたりしました。

しばらくそうして夜空をみていると、

ほっと安心して

ぐっすり眠れるようになったんです。

あっと、ここからが大事な話なんです。

うん、えへん。

 

                  〜つづく

 

2023年2月6日月曜日

おしゃべりなうさぎの光る石の話5(全15)


 







で、色々聞いてまわったところ、

二軒となりのアナグマさんの話なんですが。


実に良く当たるって評判の

占い師がいるらしくって。

まあ、アナグマさんていやあ、

もともとの宵っ張りなんで、

もちろん彼女の悩みは夜更かしじゃあ

なかったそうですが。

 

それが、どんな悩みも

すっぱり解決してくれるって噂でねえ。

それでわたしも一度、

その占い師のフクロウばあさんに

みてもらう事にしたんです。

 

はあ。そりゃあもう、驚きましたよ。

そのとき、フクロウばあさんに言われた事なんですが。

わたしのご先祖様は昔、

月に住んでいたっていうんですから。

 

                   〜つづく

2023年2月4日土曜日

おしゃべりなうさぎの光る石の話4(全15)



 







いや眠れないなら、

起きてりゃいいだろって事になるでしょうがね。

でも、そうもいかないんですよ。

わたしはね、夏になると畑で野菜を育てているんです。

いやあ、夏野菜はいいですよ。

もぎたての、みずみずしいきゅうり。

ああ、のどがなりますねえ。

 

それで、朝は早起きをして

涼しいうちに草むしりをしたり、

近くの川から水を汲んできて、

それをまいたりしなくちゃいけないんです。

 

でも夜更かしでは、朝早く起きられないでしょ。

ベッドに横になっても、

次の朝に早起きできるか、心配になっちゃって。

気にしだすとねえ、もっと眠れなくなっちゃうし。

もう、毎日それじゃあ寝不足になっちゃいますよ。

 

                  〜つづく

2023年2月3日金曜日

宝の古地図

 













キツネのリッキーの宝物は、古い世界地図。
街の雑貨屋さんで偶然見つけたものです。
何故か店の奥で誰にも忘れられて
ほこりをかぶっていました。

初めて見た時から
リッキーはピンときていました。
何にも書かれていないように見えて、
実は不思議な秘密が隠されている地図
なんじゃないかと。

 

お店のおかみさんも

「ああこれねえ。私も覚えていないんだけど、

なぜだかいつのまにここにあったのよ。

ちょっと不思議よねえ。」

と謎めいたことを言っていました。

「欲しいんなら、おまけしてあげる。」

「わ。やった!」

冒険小説の始まりみたいだなと
地図を眺めながら
今日もワクワクが止まらないリッキーです。


(中標津町図書館キャラクター キツネのリッキー)

2023年2月2日木曜日

おしゃべりなうさぎの光る石の話3(全15)


 











ああ、すみません。名前もまだでしたね。

わたしは、このずっとずっとさきの森にすむうさぎです。

おしゃべり好きなんで、みんなわたしのことを、

おしゃべりうさぎってよびます。

 

森では、大きな木の根元に巣穴を掘っていて、

夜はそこに眠るんです。

夏はひんやり涼しく、冬はぽかぽかあたたかく、

とてもいごこちがいいんですよ。

でもね。今年の夏、ちょっと困った事がありまして。

というのもね、どうにも夜になるとぱっちり目がさえて、

眠れなくなりましてね。

 

                〜つづく

2023年2月1日水曜日

おしゃべりなうさぎの光る石の話2(全15)

 









わたしね、前にもこの桜の花びらのように、

やわらかな優しいももいろの光を見た事があるんです。

いや、わたしの物っていうのとは

ちょっと違うんですがね。

この石はもともとここに?

ああ。魚のお腹から…なるほどね。

 

わたしがどうしてこんな町なかまで来たのか、

それは不思議ですよね。

ほら見て下さいよ、この長い耳。

ほかのうさぎにくらべても

ずいぶん立派だと思いませんか。

いろんな音がね、それはそれは

よく聞こえる耳なんですよ。ええ。

そのおかげで、ここにたどり着いたって訳でして。

 

ほら。あそこの川沿いあたり、すごいでしょ。

土手に咲くセイタカアワダチソウが。

あの風にゆれて、おしゃべりする音。歌う声が。

 

サワサワ、ザザザ

ってね。

 

               〜つづく


::::::::::::::::::::::::::

おしゃべりなうさぎの光る石の話2です。

このお話を書いている時は、うさぎがこちらを見てぐいぐいしゃべってくる様子が浮かんできて、その可愛らしい圧を想像するとなんだか書いていて楽しくなっていきました。