昨日までの冷たい雨もやんで、
今日は朝から晴れた一日でした。
「ふう、手がつめたいよ」。
そうたは立ち止まると、にぎりしめた手に、
はっはっと息を吹きかけました。
さっき、学校の門をでてから
ずっと走って体はポカポカしてきましたが、
しめった手とほっぺたにあたる空気は、
もう冬の冷たさです。
「今日のおやつ何かな。
あったかいココアがのみたいなあ」
いそいで帰ろうと、近道の公園を
走り抜けようとしたとき、
空から白い綿のような
小さな粒が落ちてくるのが見えました。 〜つづく
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前のブログからのお話を少し移行更新したいと思います
今日からのタイトルは「いちばん雪」全6回
下記は2015年11月、最初に掲載した時の文章です
ここ数日で、北海道はすっかり雪景色です。
北海道出身、在住の自分にとっては
冬の初めに毎年出会う雪虫。
調べてみると、北日本で通称雪虫とよばれる虫は
いくつかいるらしいのですが、
北海道でなじみのある雪虫は
トドノネオオワタムシと言うそうです。
お話のなかにあるように、
初雪が降る少し前に一斉に飛ぶ事から、
雪虫を見たら「もうすぐ雪が降る」と言います。
私にとっては当たり前の存在の虫だったのですが、
以前、私のこのお話を読んだ
児童文学同人誌宙soraの仲間全員から(みんな出身地はバラバラ)
雪虫そのものも私の創作だと思ったと言われ、
え、みんな知らないの?と逆に驚いたものです。